DeNA問題で浮かび上がる、低すぎるWEBライター報酬

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DeNA問題の背景にライターの低賃金の問題

昨日、DeNAは記者会見で、運営するキュレーションサイトをすべて閉鎖すると発表しました。

そこではふれられていませんでしたが、私は、この問題の背景にはDeNAという企業の姿勢だけではなく、クラウドソーシングにまん延する、最低賃金をはるかに下回るライターの報酬があると考えています。

たとえ、これからいろんな対策を打ったとしても、一文字0.2円とか0.3 円といったライターの報酬を放置している限り、誤った情報や著作権侵害をなくすことはできないと思うのです。

ここでは報酬という言葉を使いましたが、本当は賃金というべき性質のものです。ただ言い換えているに過ぎません。

しかも、この問題はテープ起こし料金の低価格化にも直結する課題なのです。

本当に反省しているのか疑わしいDeNA

DeNAの直接の問題は、医療関係の誤った情報により被害を受ける方が発生したことが原因です。さらに著作権侵害も指摘されています。

なぜこういうことがおきるのか。それはグーグル検索上位を維持できれば莫大な広告収入が入るからだといいます。

グーグル検索の上位を確保するためには、WEBのデータ量を確保することが至上命題だったわけです。その意味では、今回の事件により、グーグル検索の不完全さが露呈したとも言えるのです。

すべてのサイトを閉鎖したという、DeNAのスピーディさは危機対応としては見事だと思います。しかし新聞報道によれば、医療系以外のサイトは復活の可能性を残しているそうです。

これでは、まるで命に関わらなければウソをついても良いと言っているように聞こえます。せっかくの危機対応の意味が薄れてしまいますね。

きっとこの企業は、本当は何も反省していないのだと感じました。

調べて、まとめて、文章を書いて一文字0.2円

さて問題にもどり個別DeNAの問題ではなく、その背景にある社会的な問題です。

インターネット上には、副業サイト、クラウドソーシング、小遣い稼ぎサイトなどが多数存在し、そこにはWEB関連の文章作成の仕事がたくさん紹介されています。

たとえば「テーマ○○○、キーワード○○○、1200字以上、報酬250円」というような案件が掲載されているのです。(実際はポイント数のところ多いのですが、ここでは現金換算した金額で表記)

どういうことかと言いうと、○○○というテーマについてネットなどで調べた上で、自分なりにまとめて、○○○というキーワードを入れた文章に仕上げて納品すれば、250円の報酬になりますということです。このケースでは金額としては一文字0.2円です。

いま、この文章を書きながら、有名なクラウドソーシングの会社のサイトをみたら、一文字0.1円という案件も出ていました。

この0.1円か0.2円という金額は、テープ起こしで音声を聞いて文字を入力する場合と比較して、はるかに大変な作業であることは間違いありません。

時給200円で、まともな仕事ができるのか

まずテーマについて調べる必要があります。その上でコピーではなく自分の文章として作成しなければなりません。さらに、その文章の中には、指定のキーワードも入れこまなければなりません。

それらすべてを行って一文字0.2円なのです。

もし1時間で、1200字の文章を書けたとしたら時給240円、2時間かかれば120円です。1時間で1200字の記事を2本書くことができても時給480 円です。

これで「正確に書け」、「著作権を侵害するな」と言われても、できるでしょうか。たとえば個別の守秘義務契約を結んだとしても、この単価では守秘義務契約は守られるのでしょうか。

私には、一文字0.2円とかで文章を書いている人に、そんな余裕があるとは思えないのです。

「コピーするな、間違ったことを書くな、守秘義務を守れ」それは同然です。ならば、それなりの報酬を出すべきなのです。

こうした実態を放置していては、第二、第三のDeNAが出てくることは防げません。

テープ起こし料金とも連動する課題

ライター報酬の低さは、私たちのテープ起こし単価に直結してきています。WEBライターにとってテープ起こしは、ライティングよりも容易な仕事だからです。

これだけの低単価で文章を書いているということは、相当のスピードで入力ができるはずです。そうした人たちが、一文字01円とか0.2円という単価で、テープ起こし業務に参入してきています。

1時間で14000文字の音源があったとします。それを1文字0.1円で受ければ、1時間1,400円でやることになります。0.2円でも2,800円で請け負えます。

あまり考えたくありませんが、これがクラウドソーシングの現実です。

せめて最低賃金なみの報酬を確保しないと、われわれのテープ起こし単価も、そこに引きずられて低下していくでしょう。

DeNAの問題をきっかけに、誤情報、著作権侵害の問題だけでなく、WEBライターおよびクラウドソーシングなどの労働環境が改善されることを願います。

以上

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